茶道人.com編集部[著]
齋田記念館では、千利休生誕500年を記念し、2022年春季企画展「千利休をめぐる茶書の歴史―築き上げられた茶聖像―」を開催中です。茶書とは、茶の湯にまつわる書物のことで、本展では、利休をめぐる様々な茶書を紹介しています。
利休の愛弟子である山上宗二が、茶の湯の初心者のために記した茶の湯の秘伝書「山上宗二記」や、そこに記された第19番目の大壺である、長岡越中守所持の「時雨」の大壺(葉茶壺)などが展示されています。この長岡越中守とは、細川幽斎(1534~1610)、三斎(1563~1646)の父子のいずれかと見られており、父子ともに千利休に茶を学んでいました。特に三斎は「利休七哲」にも数えられ、千利休の影響を色濃く受けた一人です。
百聞は一見に如かず。齋田記念館蔵の茶書を通して、後世の人々により築き上げられた利休像と実像について、自身の目で確かめてみるのも良いのではないでしょうか。
2022年7月15日まで。