茶道人.com編集部[著]
荒川豊蔵資料館(岐阜県可児市)では、再オープン10周年記念企画展「まるわかり!美濃桃山陶の歴史」を9月1日から開催しています。本展では、織豊期に作られた美濃桃山陶や、昭和時代に美濃桃山陶を発見し、再興した荒川豊蔵の作品を展示しています。
美濃桃山陶は今から約400年前の織豊期に可児市をはじめとする東美濃で作られました。奇抜で斬新なデザインを特徴とし、美濃焼史上最も華やかなやきものとされています。特に志野は日本で初めて筆で絵付けを可能にしたやきものです。国宝に指定されている二碗の国産茶碗のうちの一つにも選ばれています。また、美濃桃山陶は昭和時代に、後に人間国宝に選ばれた荒川豊蔵が発見し、命名されました。
本展では、織豊期に作られた「志野天目」や「美濃唐津薄永茶碗」、江戸時代に作られた「柳茶碗」、また、昭和時代に美濃桃山陶を再興した荒川豊蔵による作品が展示されています。
美濃桃山陶の出現から終焉、そして荒川豊蔵による昭和時代の発見と再興までの歴史を振り返ってみてはいかがでしょうか。
2023年9月1日から12月23日まで
荒川豊蔵資料館