茶道人.com編集部[著]
姫路市書写の里・美術工芸館(兵庫県姫路市)では、秋季特別展「姫路城ゆかりの工芸―開窯200年の東山焼、寿ぎの高砂染を中心に」を12月24日まで開催中です。本展では、姫路城の世界遺産登録30周年を記念して、江戸時代から明治時代の姫路の工芸品を中心に展示しています。
江戸時代末期、大借財の返済に迫られていた姫路藩は、特産品によって藩財政の立て直しを行いました。なかでも「東山焼」は当時の最先端技術であった磁器生産の成功に寄与し、姫路藩の存在感を世に知らしめるきっかけにもなりました。本展では、その東山焼から「飛青磁茶心壺」(とびせいじ ちゃしんこ)が展示されます。茶心壺とは、茶葉の保管容器のことで、文化人向けの器物が多く作られました。安定焼成が困難であるにも関わらず、国内屈指の名声を誇ったことでも知られています。
2023年10月28日から12月24日まで開催中。
姫路市書写の里・美術工芸館