茶道人.com編集部[著]
樂美術館(京都府京都市)では、新春展「うたと樂焼」を2024年1月6日から開催します。本展では、和歌や漢詩の季の詞にちなんだ銘や文様を持つ茶道具を数多く展示します。
茶の湯では、和歌や漢詩から引用することが多く、銘の多くは和歌の季の詞や漢詩の一文からつけられています。
「見渡せば花も紅葉もなかりけり浦のとまやの秋の夕暮」 藤原定家
「春をのみ待つらん人に山里の雪間の草の春を見せばや」 藤原家隆
これらは、侘び茶の心髄を表現したといわれる歌です。
本展では、樂歴代随一の名工とされる三代 道入の作品で小ぶりな可愛らしい「黒樂茶碗 銘 早梅」などが展示されます。
引用された銘によって、樂焼ならではの趣を感じることができるかもしれません。和歌と茶の湯の風雅な世界を楽しみに、足を運んでみてはいかがでしょうか。
2024年1月6日から4月21日まで。
樂美術館