茶道人.com編集部[著]
徳川美術館(愛知県名古屋市)では、特別展「花咲い、風の吹くらん」を4月13日から開催します。本展では、風や雨など変化に富んだ自然現象に注目をして、さまざまな工芸品が展示されます。
花や雨、月など移り変わる自然の美しさは、さまざまな工芸品を彩る要素となり、多くの人の心を掴んできました。今回展示される「唐物茶壺 銘 夕立」は、足利義政を中心とする東山時代に名を得た茶道具に称される大名物に選ばれており、徳川家康や尾張家初代藩主・徳川義直が所有していたことでも知られています。飴色の釉が幾重にも雪崩がかかる様子が、夕立雲が湧き起こっているかのように見えることから銘がついています。
日本のみならず東洋の美的生活を支える基盤となっていた自然現象の美しさを、茶道具をはじめとする工芸品から感じてみてはいかがでしょうか。
4月13日から6月2日まで
徳川美術館