茶道人.com編集部[著]
湯木美術館(大阪府大阪市)では、夏季展「神仏と茶の湯―茶席に見られる墨蹟・仏画と茶道具―」を7月2日から開催します。本展では、茶人たちの思想の支柱とされ続けてきた「禅」に着目し、茶の湯との関係がわかる茶道具や仏画などが展示されます。
「茶禅一味」という言葉があるように、茶の湯と禅宗は古くから密接な関わりがありました。江戸時代には自らで茶会を開く禅僧が増えたり、茶道具に禅語にゆかりのある銘が付けられたりと、徐々に禅とのつながりが強くなっていきました。今回展示される作品のなかには、17世紀後半から18世紀にかけて活躍した又玄斎一燈によって手掛けられ、大黒天に由来する銘を持つ、「黒茶碗 銘 大黒」や、京都・北野天満宮での献茶を記念して作られた30本の茶杓のうち、名高い作品の一つである「茶杓 銘 牛の子に 北野三十本の内」などがあります。
このほかにも、神仏との関わりを持つさまざまな茶道具が展示されます。ぜひこの機会に鑑賞してみてはいかがでしょうか。
2024年7月2日から8月4日まで。
湯木美術館