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野村美術館 秋季特別展「-多彩な抹茶の器- 茶入」9月7日から開催

茶道人.com編集部[著]

野村美術館(京都府京都市)では、秋季特別展「-多彩な抹茶の器- 茶入」を9月7日から開催します。本展では、茶入を唐物・瀬戸・国焼に分け、産地別に展示します。

抹茶を入れる器は13世紀の日本に登場し、茶の湯の成立発展とともに大きく変化してきました。茶の湯で呈される茶が濃茶と薄茶に分化するのに伴い、抹茶を入れる器も濃茶器と薄茶器に分化しました。また、当初は中国産の唐物が主流でしたが、次第に国産の茶入も生産されるようになります。

唐物茶入は15世紀頃から形態による分類が行われていました。一方で、国産の多くを占めた瀬戸茶入れでは、生産時期と形態を組み合わせた分類が行われ、松平不昧による「瀬戸陶器濫觴」の発刊におよび、分類法が確立しました。しかし、近年の瀬戸地方における発掘調査の結果からは不昧が行った生産時期分類は否定されています。

そこで、本展では発掘調査結果を踏まえた上で、茶入れが唐物・瀬戸・国焼に分けられ、産地別に展示されます。さまざまな茶入が展示されますので、ぜひ足を運んで鑑賞してみてはいかがでしょうか。

9月7日から12月8日まで(途中展示替休館あり)

野村美術館
https://nomura-museum.or.jp/publics/index/16/