茶道人.com編集部[著]
桑山美術館(愛知県名古屋市)では、所蔵茶道具展「茶室の室礼―歳時と趣向―」を9月7日から開催します。本展では、茶会の趣向や場所に応じて変化する道具の取り合わせについて展示が行われます。
茶会は新年を寿ぐ初釜から、亡き人を偲ぶ追善供養まで様々な目的で開かれます。このような茶会を形作るのが茶道具の取り合わせであり、主旨や季節に合わせて揃えられます。
展示品の中には呂宋茶壺があります。呂宋茶壺は茶壷の一種で明時代に中国南部で制作されたと考えられています。日本にはフィリピンのルソンを経由して輸入されたため、「呂宋」と呼ばれました。茶壺は鑑賞の対象にもなり、茶碗や釜などと同じく茶席を飾る重要な道具となっています。
茶会を催す亭主の視点や招かれた客の視点で楽しめるような展示となっていますので、ぜひ足を運んで茶会の雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。
9月7日から12月8日まで
桑山美術館
http://www.kuwayama-museum.jp/osirase.htm