茶道人.com編集部[著]
野村美術館(京都府京都市)では、秋季特別展「-多彩な抹茶の器- 茶入」の後期展示を10月26日から開催します。本展では、茶入を唐物・瀬戸・国焼に分け、産地別に展示します。
後期の展示品には「上杉瓢箪茶入」が含まれています。上杉瓢箪茶入は室町時代に中国から輸入された唐物です。足利義政が収集した東山御物の一つで、大内義隆に伝わると「大内瓢箪」と呼ばれるようになりました。その後、大内氏から大友義鎮(宗麟)の手に渡ると「大友瓢箪」と呼ばれました。義鎮はこの茶入を豊臣秀吉に贈り、秀吉から上杉景勝に下賜されたことで「上杉瓢箪」の名がつきました。
この他にも、地蔵形の箆が特徴的な「利休茶入 銘 地蔵」や「長谷川文琳茶入」など、前期には展示されない茶入が多く展示されます。ぜひ後期展示にも足を運んでみてはいかがでしょうか。
10月26日から12月8日まで(後期展示)
野村美術館
https://nomura-museum.or.jp/publics/index/16/