《小井戸茶碗 銘 六地蔵》朝鮮時代・16世紀 泉屋博古館東京
茶道人.com編集部[著]
泉屋博古館東京(東京都港区)では、特集展示「住友コレクションの茶道具」が8月31日から開催されます。本展では住友コレクションに含まれる茶道具の数々が展示されます。
住友コレクションの茶道具類の多くは住友家第15代当主・住友春翠によって収集されました。春翠は政財界の間で同好の士と茶の湯の世界を楽しむ人々の一人でした。歴代の住友家当主が集めた茶道具に自らの好みの道具を取り合わせ、客人をもてなしました。
展示品の中には江戸時代前期の茶人・小堀遠州が愛蔵したとも伝えられる「小井戸茶碗 銘 六地蔵」があります。この茶碗は12代住友家当主・友親が晩年に入手したもののお蔵入りしていました。これを春翠が友親の追善供養の茶会で披露したことで、改めて小井戸茶碗の名碗として認識されたという経緯があります。
この他にも、江戸時代前期の京焼の名工・仁清の「唐物写十九種茶入」など、春翠が収集した名品が数多く展示されます。茶道具に潜む春翠の美意識を探ってみてはいかがでしょうか。
8月31日から9月29日まで
泉屋博古館東京
※「特別展 昭和モダーン モザイクのいろどり 板谷梅樹の世界」と同時開催